**阪神間モダニズムの“骨格”を歩く旅
- webmaster9003
- 11月17日
- 読了時間: 2分
— 和洋折衷の建築美が今も残る西宮をめぐって —**
先週、にしのみや観光協会さんのご協力を得て、阪神間モダニズムを象徴するスポットをめぐる特別ツアーを実施しました。 前週のカフェ巡りやスイーツ巡りも楽しいけれど、やはり阪神間モダニズムといえば“建築物”。 明治後期から昭和初期にかけて花開いた和洋折衷のデザインは、今見ても新鮮で、どこか現代の暮らしにも通じる魅力を持っています。
■ 洋館づくりは富裕層のステータス、しかし——情報不足ゆえの面白さ
当時、阪神間に洋館を建てるという行為は、財を成した人々にとって一種のステータスでもありました。建築会社も大口の顧客を獲得しようと、日々熱心に営業を仕掛けていたと言われています。
しかし、依頼する側も建てる側も、実は“洋館”について深い知識があったわけではありません。現代のようにインターネットで世界中の建築情報を調べられる時代ではなく、手元の参考資料といえば洋雑誌や新聞、輸入された書籍くらいのもの。
そこで建築会社は、限られた資料をもとに数多くのイラストを描き起こし、営業用の見本として顧客に提示していました。結果として、 同じ通りにスペイン風、ドイツ風、アメリカ風の洋館が混在する という、今では考えられないほど自由で混沌とした景観が生まれたのです。
この“情報の乏しさ”がむしろ創造性を刺激し、阪神間モダニズム特有の多様で遊び心ある街並みをつくり出した——それが当時の面白さでもあり、現在の魅力にもつながっています。






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