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プロフィール

登録日: 2023年6月2日

記事 (27)

2025年11月17日2
**阪神間モダニズムの“骨格”を歩く旅
— 和洋折衷の建築美が今も残る西宮をめぐって —** 先週、にしのみや観光協会さんのご協力を得て、阪神間モダニズムを象徴するスポットをめぐる特別ツアーを実施しました。 前週のカフェ巡りやスイーツ巡りも楽しいけれど、やはり阪神間モダニズムといえば“建築物”。 明治後期から昭和初期にかけて花開いた和洋折衷のデザインは、今見ても新鮮で、どこか現代の暮らしにも通じる魅力を持っています。 ■ 洋館づくりは富裕層のステータス、しかし——情報不足ゆえの面白さ 当時、阪神間に洋館を建てるという行為は、財を成した人々にとって一種のステータスでもありました。建築会社も大口の顧客を獲得しようと、日々熱心に営業を仕掛けていたと言われています。 しかし、依頼する側も建てる側も、実は“洋館”について深い知識があったわけではありません。現代のようにインターネットで世界中の建築情報を調べられる時代ではなく、手元の参考資料といえば洋雑誌や新聞、輸入された書籍くらいのもの。 そこで建築会社は、限られた資料をもとに数多くのイラストを描き起こし、営業用の見本として顧客に提示していました。結果として、 ...

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2025年11月10日1
阪神間モダニズムツアー(1)
大阪観光大学の学生と共に阪神間モダニズムツアーを研究・開発するというミッションがあり、先週土曜日にその第一弾「夙川・苦楽園口スイーツ店巡り」を実施しました。 コンセントマーケットで買い物をする学生たち 阪急夙川駅周辺は地域の入り口として栄えたまちで、夙川カトリック教会付近には、中華料理店や蕎麦屋などが入る古くからの商業区域があります。阪神淡路大震災以降、まちの整備がされ、川沿いの「夙川さくら道」や拡張整備された「大沢西宮線(建石筋)」に新しいお店が定着しています。 パティスリー タケアートで「キャベツ?!」を試食 海外からの留学生にとって日本の地で観光について学ぶだけでも大変なのに、まして戦前の一時期、文化の坩堝だった地という下地に根付いた「住宅地」を題材にした「観光の紡ぎ出し作業」はさぞ不明確で、困難なことかもしれません。しかし、まちを歩くことで彼らなりに感じる「日本」がどのように映りそれを「観光」という視点で形にするのか、私としても共に勉強し、見守りながら並走したいと思います。

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2025年10月21日1
明珍宗裕鍛刀場 ― 火と鋼の美学
姫路城下町の伝統を今に伝える鍛刀場「明珍宗裕鍛刀場」は平安時代から続く超老舗。ここでは日本刀づくりの実演を見学できます。 鍛冶の音が響く空間に立つと、姫路が武士文化の地であることを改めて感じます。  炎の中にある“静けさ”に圧倒。  単なる伝統工芸ではなく、日本人の美意識と精神性が凝縮されたアートの現場。  ここまで体験できる鍛刀工房はありません。外国人観光客にも強く訴求できる文化体験です。

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